理事の荒木智子が代表を務めているWiTHsが10周年を迎え、2023年9月10日、SRHR Japan共催で設立10周年記念講演会が開催されました。
テーマは「排泄障害の理学療法」。
尿失禁のリハビリテーションは骨盤底筋体操に代表されるように、だいぶ知られるようになりました。一方で排便は、というとリハビリテーション専門職の中でも、
まだまだ詳細に評価できるセラピストは少ない状況です。
そのような内容について、トイレの歴史から、専門的な検査まで開始早々からこれまでの勉強会では聞いたことのなかったお話を聞けました。その後、排泄障害の理学療法におけるクリニカルリーズニング(臨床推論)について学びました。臨床推論は、臨床でのさまざまな現象に対して仮説→検証を繰り返し行うことで論理的に判断をしていく思考過程のことを指します。理学療法においては、この臨床推論で骨格や筋力、姿勢や動作、生活などを組み込んで対象者の課題を考え、対応していきます。
今回はSRHR Japanのメンバーも参加しており、また参加者も多職種だったため、理学療法の特徴についても知っていただく機会となりました。
たかが排泄、されど排泄。
排泄に悩むことは個人の尊厳にも大きく関わります。今後もこのような協働を通して、よりよい多職種連携につながっていけばと思います。